日記⑨

意を決して、美容院に行く。およそ8か月ぶり(驚愕)のことだ。

頻度からも分かるようにわたしは美容院が非常に非常に苦手だ。だから自分の髪型を決める時の最優先事項は手入れが楽かどうかで決める。それに前回行った10月から3月までは仕事が色々異常だったため、休日をほとんど取得できず、たとえ手に入れることができても一日中寝ているか、だらだらamazonプライムを見るか、軽く読書をすることくらいしか出来なかった。世の中がこんな風になって暇ができたのは良いが、今度は美容院に行ってもいいのかと思っておろおろしているうちに緊急事態宣言が出てしまい不要不急の外出を控えることになってしまった。そうして8か月が過ぎた。

唐突な女かつ異常にめんどくさがりなので、一気に15センチ切ろうと思いたつ。(前も10センチ切った…)職場の人には定期的にイメチェンを図る女として認識されているが、実際は美容院に行く頻度をひたすら下げたいからだ。それにこの自粛期間中にバビロン・ベルリンというドイツのドラマを見て、そこに出てくる1930年代の女性のショートカットがめちゃくちゃ素敵だったので…という理由もある。

 

装うことと女性であることはわたしの中で密接に関係している。小さいころおばあちゃんの鏡台の前にそれまで見たことのなかったたくさんの化粧品のボトルが置いてあるのを見て、女の子と女の違いを感じたように。わたしは変な主張の激しい服が大好き。幸いにも職場は服装は自由(仕事的に公の時では黒色の服という暗黙の了解はある)なので、アホみたいな服を着ていく。「明治の女学生みたいな服だね!」「香港映画に出てくるチャイナ服みたいだね今日は!」と職場のおじさまに言われ続けていたが、全くめげずにまたアホみたいに赤い(ローマ教皇か?)服を着ていく。けれどもうその人はいない。2月に亡くなったから。アホみたいな服を着続けるのはわたしが雑誌を全く読まないことも関係しているのだろう。たぶん。

 

装うことへの関心が1年じゅう続かないのも問題な気がする。大学生の時は違った気もするんだけれど、1年のうち数か月、鏡すら見たくないし全身黒しか着たくない時期が存在する。そういう時に仕事の都合でしぶしぶ買う服はオールブラックである。その期間が終わるとまたアホみたいな服を着だすので職場の人に家族に不幸でもあったのかと思ってた…とこっそり言われた。でも黒い魔女みたいな服も大好き。

 

そして今日、わたしはまた唐突に装いを変えた。ワードローブには黒い魔女みたいな服かアホみたいな服の2択しかない。困った性格だけれど、どの装いもまあまあ気に入っている。

 

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